MENU
MENU

Swingcrew
Marketing Memo Roomスウィングクルー マーケティング メモ ルーム

2026.07.01
AIに自社が出るかどうかは、1回では分からない

私たちが「多様な問い」で測る理由

ChatGPTに自社名を入れてみる。最近、これを一度はやってみたという経営者やマーケティング担当の方は、増えているように思います。

出てきた。思ったよりちゃんと紹介されていた。あるいは、出てこなかった。競合の名前ばかりが並んだ。それを見て、少し安心したり、不安になったりする。その気持ちはよく分かります。

ただ、ここで一つ気をつけたいことがあります。AIに自社がどう見えているかは、1回聞いただけでは分かりません。

これは、AIの回答が毎回少し揺れるから、という話だけではありません。それ以上に大きいのは、聞き方によって、AIが返す会社やサービスの顔ぶれ自体が変わるということです。

自社名で出ることと、選ばれることは違う

自社名をそのまま聞けば、会社情報が出てくることがあります。会社名、事業内容、所在地、サービス概要。ある程度の情報が出れば、ひとまず安心したくなります。

それは悪いことではありません。AIが自社をまったく認識していないよりは、認識されているほうがいい。ただ、それだけでは十分とは言えません。

なぜなら、実際の買い手は、最初から自社名を知っているとは限らないからです。

「この課題を相談できる会社はどこか」「この分野に強い会社はどこか」「A社とB社ならどちらがよいか」「中小企業向けに対応できる会社はあるか」。

こうした聞き方をする人もいます。そのときに自社が出てくるのか、競合ばかりが出てくるのか、そもそも候補に入っていないのか。そこを見ないと、AI上で本当に見えているかどうかは判断できません。

自社名で出ることと、買い手の検討場面で選ばれることは、同じではないのです。

1つの問いは、あくまで一面でしかない

AIの回答を見ていると、同じ会社でも、聞き方によって見え方が変わります。

会社名で聞けば出る。でも、業界名で聞くと出ない。課題から聞くと競合が出る。比較で聞くと別の会社ばかりが並ぶ。これは珍しいことではありません。

だから、1回の結果だけを見て「出た」「出なかった」と判断するのは、少し危ういと思います。

1つの問いは、あくまで一面でしかありません。1枚の写真のようなものです。正面から撮ればよく見える。でも、横から見ると印象が変わる。少し離れて見ると、また別のものが見えてくる。AI上の自社の見え方も、これに近いところがあります。一方向から見ただけでは、全体像は分かりません。

同じ問いを繰り返すより、多様な問いで見る

では、どう見るべきなのか。

私たちは、同じ質問を何度も繰り返すよりも、買い手が実際に使いそうな多様な問いを設計し、それを横断して見ることを重視しています。

大事なのは、1つの質問への答えが少し揺れるかどうかだけではありません。それよりも、どのような聞き方なら自社が出るのか。どのような聞き方では出ないのか。どの領域では競合が強く出るのか。どの問いでは、自社の強みがきちんと伝わっているのか。そこを見ます。

つまり、縦に同じ問いを掘るのではなく、横に問いの幅を広げて見る。このほうが、実際の買い手の行動に近いと考えています。

聞き方は、いくつかの層に分けて設計する

買い手の聞き方には、いくつかの種類があります。私たちは主に、次の5つの層に分けて見ています。

まず、指名の問い。会社名やサービス名を直接入れる聞き方です。自社がAIに基本情報として認識されているかを見る入口になります。

次に、メジャーな問い。業界名やサービスカテゴリで聞く、比較的一般的な聞き方です。ここで出るかどうかで、AIが自社をその市場の中に置いているかが見えてきます。

その次に、ニッチな問い。より具体的な条件や専門性を含めた聞き方です。広い問いでは出なくても、本来自社が強いはずの細かい領域で出るかどうかを見ます。

さらに、課題の問い。「こういうことで困っている」「こういう相談をしたい」という聞き方です。実際の見込み客は、会社名ではなく課題から入ることも少なくありません。

そして、競合並走の問い。競合名や比較対象と一緒に聞かれる問いです。自社がどの競争環境の中に置かれているのかが分かります。

こうして分けて見ると、単に「AIに出たかどうか」ではなく、どこで出て、どこで出ていないのかが見えてきます。

見たいのは「どこで負けているか」

正直に言えば、AIに自社が出た、というだけでは、まだ判断できません。むしろ大事なのは、出なかった問いのほうかもしれません。

指名では出る。でも、課題から聞くと出ない。ニッチな問いでは出る。でも、メジャーな問いでは競合ばかりが並ぶ。会社名は認識されている。でも、強みや対象顧客がずれている。

こうした差が見えてくると、次に何を直すべきかが分かりやすくなります。会社概要の情報が足りないのか。サービスページの説明が抽象的すぎるのか。課題起点のコンテンツが不足しているのか。競合との違いが整理されていないのか。AIが推薦しやすい理由が、サイト上に十分書かれていないのか。

1回聞いただけでは、ここまでは見えません。多様な問いで横断して見ていくからこそ、改善の優先順位が見えてきます。

AI上の見え方は、多方向から捉える

AIに自社名を入れてみることは、最初の確認としては意味があります。ただ、それだけで安心するのも、不安になるのも、少し早いように思います。

AI上の自社の見え方は、1回の結果だけで決まるものではありません。聞き方によって、見える面が変わります。指名ではどう見えるのか。メジャーな問いでは候補に入るのか。ニッチな問いでは強みが伝わるのか。課題から聞いたときに出てくるのか。競合と並べられたとき、どう扱われるのか。

そうやって多方向から見ていくと、自社がAIにどう認識されているかが、少しずつ立体的に見えてきます。

AI検索の時代に必要なのは、1回の結果に一喜一憂することではありません。どの聞き方で見つけられ、どの聞き方で見つけられていないのか。そこを把握し、必要な情報を整えていくこと。それが、AIに見つけられ、比較され、推薦されるための第一歩だと考えています。

ページTOPへ戻る